固唾を飲む【かたずをのむ】

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【意味】

固唾を飲む(かたずをのむ)とは、事の成り立ちを極度に緊張して見守るという意味。

【語源・由来・成り立ち】

固唾(かたず)の語源・由来について、「かたづ」の「づ」は「つ」が濁った語であり、「唾(つば)」の古語である。「かた」は「堅し(かたし)」が変化した語で、少量の唾が口の中にたまった状態をさす。

通常であれば、唾は飲み込むためたまることはない。「固唾を飲む」のは、緊張のため飲み込むのを忘れてしまい、たまった唾を飲み込むこと。このように通常ならばしない動作をもって緊張のさまをあらわした言葉である。

【実例・用例】

よく使われる用法に「固唾を飲んで見守る」などがある。

*幸若・那須与一(寛永版)〔室町末〜近世初〕「射やあてんずらん、射やそんぜむとてにあせをにぎりてかたづをのうでおはします」

*浄瑠璃・心中天の網島〔1720〕下「一門一家親兄弟が、固唾を呑んで臓腑をもむとはよも知るまい」

【漢字辞典】

「かたず」を漢字で書くと「固唾」と表記する。

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