貴様【きさま】

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【意味】

貴様(きさま)とは、二人称代名詞。「あなた」を乱暴にした語。

【語源・由来・成り立ち】

貴様(きさま)の語源・由来について、もともとは書類をやりとりする書簡用語のなかでよく使われていた。

「貴」は相手に対して尊敬の意をそえる接頭語。「貴社」「貴殿」などがその例。一方の「様」は人の姿や形の状態で間接的に人をあらわした語である。

「貴様」は、近世の時代に武家の書簡でかなりの敬意をもって用いられていた。その後は、口頭語として一般化し、江戸時代後期以降は、同等またはそれ以下の者に対して用いるようになったとされる。

【使い方・実例・用例】

*にごりえ〔1895〕〈樋口一葉〉七「さあ貴様(キサマ)が行くか、我(お)れが出ようかと烈しく言はれて」

*吾輩は猫である〔1905〜06〕〈夏目漱石〉八「貴様等はぬすっとうか」

*明治大正見聞史〔1926〕〈生方敏郎〉明治時代の学生生活・二「友達に会へば『貴様何処へ行く』君とは云はずして貴様と云ったものだ」

【漢字辞典】

「きさま」を漢字で書くと「貴様」と表記する。

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