【意味】
不見転(みずてん)とは、後先かまわず事を行なうこと。成り行きについての見通しもないのに行動すること。
【名前の由来語源・成り立ち】
不見転(みずてん)の名前の由来語源について、もとは、花札で、場の状況を考えず、手持ちの札を手当たり次第に出すことをいった。また、芸者がどんな相手でも金次第で情を売る(転ぶ)こともいう。
花札では本来「不見点」と書き、その「点」を芸者が転ぶ「転」にかけて、「不見転」と書くようになった。
【使い方・用例・実例】
*破垣〔1901〕〈内田魯庵〉一「未見転(ミズテン)でお客を取れとか乃至は筋の解らぬ旦那取をしろといふなら」
*耽溺〔1909〕〈岩野鳴〉四「もろい奴、見(ミ)ず転(テン)の骨頂だといふ嫌気がしたが」
【漢字辞典】
「みずてん」を漢字で書くと「不見転」と表記する。