千社札(せんじゃふだ)

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【意味】

千社札(せんじゃふだ)とは、千社詣(もう)での人が社殿にはる小形の紙の札。自分の氏名・生国・住所や、さまざまの模様などを印刷して、これを社殿の扉や柱、天井などにはりつける。

【語源・由来】

中世にも霊場巡礼での納札は行なわれていたが、近世には、寺院のほか社殿にも巡拝することが流行した。千社参りは、同じ神を祀った神社百社を巡って参詣する「百社参り」の拡大したものといわれる。

この札は、天愚孔平あるいは麹五吉が始めたといわれ、「随筆・嬉遊笑覧‐七」は安永(一七七二〜八一)以降のこととする。当初は手書きであったが、次第に凝った意匠の色刷りや大型の札も現われ、これが千社札のはじまりとされる。寛政一一年(一七九九)には同好会も作られて、札の交換会が行なわれるようになった。

札はできるだけ高い所に貼るのがよいとされ、そのために刷毛のついた伸縮自在の竿などが工夫された。

【漢字辞典】

「せんじゃふだ」を漢字で書くと「千社札」と表記する。

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