【意味】
蛸部屋(たこべや)とは、第二次世界大戦前、北海道や樺太(サハリン)の炭鉱、鉄道工事現場などにみられた飯場制度。また、その飯場をいう。
【語源・由来・成り立ち】
蛸部屋(たこべや)の語源・由来について、労働者を飯場に監禁同様に収容して、重労働を強制したもの。飯場にはいったら、蛸つぼの蛸のように抜けられないというところから「蛸部屋(たこべや)」と呼ばれるようになったとされる。監獄部屋。
【実例・用例】
*駅前旅館〔1956〜57〕〈井伏鱒二〉「この味山田という人は、たこ部屋の親方だということでした」
*万徳幽霊奇譚〔1970〕〈金石範〉七「クローム鉱山のタコ部屋に入ったのは数年前のことだった」
【漢字辞典】
「たこべや」を漢字で書くと「蛸部屋」と表記する。