釣瓶落とし【つるべおとし】

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【意味】

釣瓶落とし(つるべおとし)とは、秋の日の暮れやすいさまをたとえていう語。現代俳句では、しばしば秋の落日そのものをいう。

【語源・由来・成り立ち】

釣瓶落とし(つるべおとし)の語源・由来について、釣瓶を井戸の中に落とすときに、急速に落ちていくことからたとえられた言葉。

つるべ(釣瓶)」は縄の先に付けて、井戸水をくみあげる桶のこと。「へ」は酒などを入れた瓶(かめ)のことで、「つるべ」は井戸につるしたかめの意味である。「つるべ」は上代からある語だが、「つるべおとし」という慣用句は中世に落石について使われており、落日になるのは近世である。

【実例・用例】

よく使われる用例として「秋の日は釣瓶落とし」ということわざがある。意味は秋の日の急速に日が暮れるさま。

*自然と人生〔1900〕〈徳富蘆花〉湘南雑筆・鰺釣り「釣瓶落(ツルベオト)しと云ふ秋の日は、箱根の駒が嶽の上に落ちかかって」

*あなたこなた〔1983〕〈阿波野青畝〉「鬼無里(きなさ)みち釣瓶おとしにいそぎけり」

【漢字辞典】

「つるべおとし」を漢字で書くと「釣瓶落とし」と表記する。

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