【意味】
ヤブ医者とは、技術のへたな医者。庸医(ようい)。竹庵(ちくあん)。やぶくすし。やぶいし。やぶい。やぶ。
【名前の由来語源・成り立ち】
ヤブ医者の名前の由来について、「やぶ」は「野巫(やぶ)」と書く。本来は「呪術を医薬とともに用いる者」の意であったという。それに「藪」「野夫」などの漢字をあてて、田舎医者の意となり、あざけって言ったことが由来である。
他には、大家には招かれず、田夫野人(でんぶやじん・田舎者)ばかりを診る視野ということで、「やぶ」は「野夫(やぶ)」の意とする説もある。
【用例・実例】
*異端者の悲しみ〔1917〕〈谷崎潤一郎〉「芳川の藪医者なんぞに何が分るもんか」
【漢字辞典】
「やぶいしゃ」を漢字で書くと「藪医者」と表記する。