頭陀袋【ずだぶくろ】

スポンサーリンク
 

【意味】

頭陀袋(ずだぶくろ)とは、頭陀をする僧が、経巻、僧具、布施物などを入れて首にかける袋のこと。のちに、だぶだぶして、何でもはいるような袋としても意味するようなった。

【語源・由来・成り立ち】

頭陀袋(ずだぶくろ)の語源・由来について、「頭陀」は、払い除くという意味で、僧がもろもろの欲望を捨てて、諸国を行脚して修行すること。そのために実践すべき項目が12種あり、「十二頭蛇行(じゅうにずだこう)」という。

その際に、経巻や僧具、布施などたくさんのものを入れ、首にかけて持ち歩いた大きな袋を「頭陀袋」といった。そこから転じて、なんでも入るような大きい袋のことをいうようになった。

【使い方・実例・用例】

*千曲川のスケッチ〔1912〕〈島崎藤村〉八・松林の奥「私達は頭陀袋(ヅダブクロ)に米を入れ、毛布(ケット)を肩に掛け、股引尻端折といふ面白い風をして」

*自由学校〔1950〕〈獅子文六〉その道に入る「それを、手早く、拾ひ集めて、五百助の持ってるヅダ袋の中へ、納い込むのである」

【漢字辞典】

「ずだぶくろ」を漢字で書くと「頭陀袋」と表記する。

スポンサーリンク