【意味】
感化されて似る。揺れ動いて変化する。影響を受けて同様の状態になる。ふつう、よい状態になりたい意に用いられる。
【語源・由来】
あやかる(肖る)の語源・由来について、いくつか説がある。
・似せる、のっとるという意をもつ「アエ(肖)」に「カカル」が付いた「アエカカル」の約とする説。
・「アエ(肖)・カル(仮)」の義とする説、綾糸のアヤをカ(借)りて、美しい錦を織ろうとすることからとする説。
・交わることで似る意から「アヘ(和)カル(仮)」の義とする説。
・アヤは奇怪の意味で「アヤ(奇)カル(仮)」の義とする説ほか。
【実例・用例】
*海人刈藻物語〔1271頃〕二「女御殿はとくまゐらせ給へとあれど、人々は『あやかりやすき御さまを、今少し見奉り給へ』と聞え給へど」
*両足院本毛詩抄〔1535頃〕八「大勢の者が物をいへば、心があやかる程にぞ思もよらぬ処を打つようぞ」
【漢字辞典】
「あやかる」を漢字で書くと「肖る」と表記する。