【意味】
啖呵を切る(たんかをきる)とは、胸のすくような、鋭く歯切れのよい口調で話す。鋭い勢いでまくしたてる。また、激しくののしりたてる。痰(たん)を切る。
【語源・由来・成り立ち】
啖呵を切る(たんかをきる)の語源・由来について、「啖呵」はせきを伴って激しくでる痰(たん)、また、痰の出る病気のこと。
もとは「痰火」と書き、体内の火気によって生じると考えられていた。
これを治療することを「啖呵を切る」といい、治ると胸がすっきりすることからたとえていう。
【使い方・実例・用例】
*草枕〔1906〕〈夏目漱石〉五「いくら江戸っ子でも、どれ程たんかを切っても」
*生〔1908〕〈田山花袋〉一八「真向から痰呵を切られて、お梅は其処にすくんで了った」
【漢字辞典】
「たんかをきる」を漢字で書くと「啖呵を切る」と表記する。