【意味】
狸寝入り(たぬきねいり)とは、眠ったふりをすること。空寝。たぬき。たぬきね。たぬきねむり。たぬきねぶり。
【語源・由来・成り立ち】
狸寝入り(たぬきねいり)の語源・由来について、狸寝入りという言葉は、江戸時代の文献にも見られる。狸は臆病な動物であるため、驚いた時には倒れて一時的に気を失い、眠ったようになる。
昔から狸は人を騙すと思われており、この姿を狸が人を騙すための空寝と考え、「狸寝入り」と喩えられるようになった。
【実例・用例】
*浄瑠璃・吉野都女楠〔1710頃か〕四「是旦那衆はて手の悪い狸ねいり、酒代早ふとゆりおこす」
*百物語〔1911〕〈森鴎外〉「尤も紅葉君は折々狸寐入(タヌキネイリ)をする人であったから」
【漢字辞典】
「たぬきねいり」を漢字で書くと「狸寝入り」と表記する。