【意味】
板前(いたまえ)とは、日本料理の料理人をさす。板さん。
【名前の由来語源・成り立ち】
板前(いたまえ)の名前の由来語源について、「板」は「まな板」の意。その板の前の意味から「料理場」、あるいは、板の前に立つ人という意味から「料理人」を意味した。「板」のみでも板前と同じ意味で使われ、「板さん」とも呼ばれる。
「板場」も「まな板」から生じた語で、主に関東では「板前」、関西では「板場」が用いられる。また、「板元(いたもと)」ともいう。
西洋料理の調理人をコックというのに対し、日本料理を専門とする人をさしていう。関西では板場が普通。
【使い方・用例・実例】
*滑稽本・八笑人〔1820〜49〕五・上「いめへましい板めへ最中だア。(いためへとはれうり人をいふ)」
*おぼろ夜〔1899〕〈斎藤緑雨〉「板前(イタマヘ)の彌太(やた)さんとて最(も)うこれ四十男」
【漢字辞典】
「いたまえ」を漢字で書くと「板前」と表記する。