【意味】
安本丹(あんぽんたん)とは、おろか者をいう。薬の名になぞらえた語。
【語源・由来】
安本丹の名前の由来・語源について、本来上方語とされるが、宝暦末から江戸でも流行した語。語源には諸説があるが、一説にアホウから生じたアホタラ、アホ太郎を、「反魂丹」「万金丹」などの薬名になぞらえたものといわれる。
【使い方・実例・用例】
*浄瑠璃・奥州安達原〔1762〕四「扨もきついうっそりめ、汝(おのれ)がほんのあんぽん丹、付けう薬のない」
*談義本・根無草〔1763〜69〕二「あの通の安本丹にては行末心もとなし」
【漢字辞典】
「あんぽんたん」を漢字で書くと「安本丹」と表記する。