【意味】
アリ科の昆虫のこと。
【語源・由来】
上代から「あり」という語があったことは、訓仮名として用いられているところから知られる。
中古・中世期までは和歌や和文系の物語・日記類には、ほとんど使用されないが、随筆類・説話類には「蟻通し」の説話やその生態や習性をとらえた話題で、しばしば使われている。
【実例・用例】
*俳諧・暁台句集〔1809〕夏「株木瓜や蟻の巣作る五月山」
*尋常小学読本〔1887〕〈文部省〉七「或る蟻の類の中には、尤も大なる蟻を女王蟻とし、其次なる大さのものを兵隊蟻とし、小きものを労働蟻とするあり」
【漢字辞典】
「あり/アリ」を漢字で書くと「蟻」と表記する。