【意味】
阿修羅(あしゅら)とは、インド神話の悪神。インドラ神(仏教では帝釈天)と戦うとされる。釈迦によって教化されたとみなす場合は、八部衆の一つとして仏教の守護神。また、六道の一つで、常に戦い合う世界の存在ともされる。
【名前の由来語源・成り立ち】
阿修羅(あしゅら)の名前の由来について、サンスクリット語asuraの音訳で、非天、不矯正の意。略して「修羅」ともいう。
もとは古代インドの鬼神で、闘争を好み、つねに雷を武器として闘う英雄神インドラと敵対していたが、仏教に取り入れられて、仏法を守護する神となった。八部衆の1人で、奈良の興福寺の阿修羅像はとくに有名。
(※)サンスクリット語…古代から中世にかけて、インド亜大陸や東南アジアにおいて用いられていた言語。古代インドの標準文章。梵語(ぼんご)。
【使い方・用例・実例】
*読本・椿説弓張月〔1807〜11〕残・六二回「漲(みなぎり)おつる谷川の、音は阿修羅(アシュラ)の鬨(とき)の声」
【漢字辞典】
「あしゅら」を漢字で書くと阿修羅」と表記する。