【意味】
うろたえるという意味。
【語源・由来】
あわてるの語源・由来について、もともと「泡(あわ)」と関連が深く、驚いてあせるあまりバタバタするような状態が溺れたときである。その際に手で水面をバタバタさせるが、水面が泡立っている。
くわえて、「あわてる」の「わ」には、「騒ぐ」の「わ」、湧くの「わ」の意味もあるともされており、つまり「溺れて、騒いで、泡が湧いてしまう」とされ、「泡だてる」が転じて、「慌てる」となった。
【実例・用例】
*竹取物語〔9C末〜10C初〕「かくや姫〈略〉いみじくしづかにおほやけに御文奉り給ふ。あはてぬさま也」
*源氏物語〔1001〜14頃〕夢浮橋「をさなき心地は、そこはかとなくあはてたる心地して」
*浮雲〔1887〜89〕〈二葉亭四迷〉三・一五「倉皇(アワテテ)箸を棄ててお勢の傍へ飛んで来て」
【漢字辞典】
「あわてる」を漢字で書くと「慌てる/周章てる」と表記する。