【意味】
ちらし寿司(ちらしずし)とは、甘辛く煮た椎茸(しいたけ)や干瓢(かんぴょう)、卵焼き、酢じめにした魚などを、すし飯の上に飾ったすし。具を刻んですし飯に混ぜたものもいう。
【語源・由来・成り立ち】
ちらし寿司(ちらしずし)の語源・由来について、ちらし寿司の由来として一番有名なのは、「一汁一菜令」説である。備前(岡山県)で大洪水があった際、藩主池田光政公はいち早い復旧のため「一汁一菜令」を出した。この一汁一菜令は、汁物一品と副食一品以外を禁止するというものだった。
そこで、たくさんの魚や野菜を混ぜ込んだ寿司飯を「一菜」とする方法が編み出された。すし飯にさまざまな具を散らして置いたり、散らして混ぜたりすることから、その名が付いた。この一連のエピソードが「ちらし寿司」の始まりである。
【実例・用例】
*細雪〔1943〜48〕〈谷崎潤一郎〉中・三「シュトルツ夫人が膝の上にちらし鮨の皿を載せて」
*真空地帯〔1952〕〈野間宏〉七・六「一方の風呂敷包は重箱でそこにはチラシずしがつめてあった」
【漢字辞典】
「ちらしずし」を漢字で書くと「散らし鮨」と表記する。