【意味】
ぎこちないとは、不慣れで、ぎくしゃくしているさま。
【語源・由来・成り立ち】
ぎこちないの語源・由来について、「ぎこつない」から変化していった語であり、とくに近代から見られる。「ぎこつ」は粗野、無骨の意味。「こつ」は「骨」をさし、ゴツゴツしていている様子をあらわす。
「ない」は形容詞を作る接尾語「なし」をさし、「ぎこつ+なし」で、無骨で骨のようにゴツゴツと柔軟さに欠けるという意から、ぎくしゃくしている、不自然なさまという意味になったとされる。
【実例・用例】
*思ひ出す事など〔1910〜11〕〈夏目漱石〉二三「好意の干乾びた社会に存在する自分を切にぎごちなく感じた」
*或る女〔1919〕〈有島武郎〉前・一五「ぎこちない沈黙が暫くそこに続いた」
【漢字辞典】
「ぎこちない」の漢字表記は不明。