御注進/ご注進【ごちゅうしん】

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【意味】

ご注進(ごちゅうしん)とは、上司への報告。告げ口。

【語源・由来・成り立ち】

ご注進(ごちゅうしん)の語源・由来について、「注進」は和製漢語であり、「注」は書くの意で、「進」は上へ報告すること。「御」は尊敬の意をしめす接頭語。上司への報告から「上」への告げ口へと転じた言葉。

現在の「ご注進」は芝居から生じた語とされている。人形浄瑠璃や歌舞伎の時代物で、戦場から立ち返って状況を報告する役者が、とくに歌舞伎では花道から「ご注進ご注進」と言いながら駆け込んできて戦況を報告してまた花道をかけもどる。これは目立つもうけ役で、登場するときのセリフの「ご注進」が一班後に入ったものとされる。(赤坂治績「ことばの花道」)

【実例・用例】

*旧主人〔1902〕〈島崎藤村〉五「万御注進(ヨロヅゴチュウシン)の髪結が煙草を呑散した揚句、其となく匂はせて笑って帰りました時には」

【漢字辞典】

「ごちゅうしん」を漢字で書くと「御注進」と表記する。

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