【意味】
一見 (いちげん)とは、その店(旅館や料亭など)で馴染みでなくはじめての客。「一見客(いちげんきゃく)」の下略語。
【名前の由来語源・成り立ち】
一見 (いちげん)の名前の由来語源について、上方の遊里で「初会(しょかい・遊女と客が初めて会うこと)」を「一見(いちげん)」といったのがはじまりとされ、後に一般的な初対面の意になった。
「一」は一回目の意。「見」は「見参(げんざん)」の略。「見参」は「見に参る」を漢語風にいったもので、はじめは目上の人の所に参上してお目にかかることをさしたが、中世になると謙譲の意味が薄れて、単に人と対面する意になった。
【使い方・用例・実例】
*浄瑠璃・心中天の網島〔1720〕上「痛はし共笑止(せうし)共一げんながら武士の役」
*浮世草子・傾城歌三味線〔1732〕二・三「十八公さんとやらいふおかたは、一げんに頼もせぬお世話」
【漢字辞典】
「いちげん」を漢字で書くと「一見」と表記する。