【意味】
引導を渡す (いんどうをわたす)とは、葬式に際し、導師の僧が棺の前で、死者がさとりを開くよう説ききかせる。転じて、相手に教えさとすような態度で言うこと、また、縁を切ること、相手の命がまもなくなくなることを宣告することなどにいう。
【名前の由来語源・成り立ち】
引導を渡す (いんどうをわたす)の名前の由来語源について、本来は、葬式で導師の僧侶が死者に対し、この世への未練を断ち、迷わず成仏するように法語を与えること。
死んだことを解らせる儀式であるところから、相手が諦めるための最終的な宣告の意味で用いられるようになった。
【使い方・用例・実例】
*明暗〔1916〕〈夏目漱石〉一二一「津田は最後の引導(インダウ)を渡(ワタ)すより外に途(みち)がなくなった」
【漢字辞典】
「いんどうをわたす」を漢字で書くと「引導を渡す」と表記する。