【意味】
牡蠣(カキ)とは、イタボガキ科に属する二枚貝で、食用に供される。
【語源・由来・成り立ち】
牡蠣(カキ)の語源・由来について、「牡蠣」という漢字は中国から伝わった。「蠣」の一字で「かき」を意味するが、「牡(=オスの意味)」という漢字が当てられている理由は、中国では昔、牡蠣にはオスしかいないと思われていたためである。
これは、牡蠣が同一固体に雌雄性が交替に現れる卵生か、卵胎生の雌雄同体であり、外見上の生殖腺が同じであるために、全て「オス」に見えたからといわれている。
【実例・用例】
*俳諧・玄峰集〔1750〕冬「たまはるは石花(カキ)にかしこしひねり文」
*夜明け前〔1932〜35〕〈島崎藤村〉第二部・下・一二・一「焼海苔、柚味噌、それに牡蠣(カキ)の三杯酢ぐらゐの箸休めで」
【漢字辞典】
「かき」「カキ」を漢字で書くと「牡蠣」と表記する。