【意味】
貫禄(かんろく)とは、身に備わった威厳。物言いなどから感じられる重々しさ。
【語源・由来・成り立ち】
貫禄(かんろく)の語源・由来について、「貫」はお金の単位である銭であるが、中世においては、土地や領土の規模を「貫高五万貫」と言うように、銭何貫に相当するのかであらわした。
「禄」は武士のの大きさや給与の高さを意味することから、高い禄をはむ(=給料を受けて生活する)者の身に備わった威厳をさすようになった。
その人の身に備わった威厳という意味で一般化されるのは、明治以降のことで俗語的に使われていた。
【実例・用例】
よく使われる用例は「貫禄が付く」などがある。
*春泥〔1928〕〈久保田万太郎〉三羽烏・四「それだけのまだ貫祿(かんろく)もないものに決してそんな依怙の沙汰はしなかった」
*潮騒〔1954〕〈三島由紀夫〉三「その年でもう貫祿をつけることを知ってゐて、集まりには必ず遅れて来るのである」
【漢字辞典】
「かんろく」を漢字で書くと「貫禄」と表記する。