【意味】
気質(かたぎ)とは、年代、境遇、身分、職業などを同じくする人たちに共通してみられる性質。
【語源・由来・成り立ち】
気質(かたぎ)の語源・由来について、あるジャンルの人々に共通した性格のことを意味するが、もともと着物などの染め付けに使う木製の型板である「形木(かたぎ)」が語源とされ、「かたぎ」という音感からも、「職人気質」「むかし気質」「江戸っ子気質」など頑固で一本気な「かたい」感じの性格について言われることが多い。
しかし実際には、同じ「かたい」職業でも「銀行員気質」とか「裁判官気質」などとはあまり言わないように、ただくそまじめに「おかたい」仕事や性格だけではだめで、(形木から来ているだけに)着物の似合う洒落た感覚や遊び心も一方でなければ、「気質」を名乗る資格はないようである。
【実例・用例】
*人情本・春色梅児誉美〔1832〜33〕初・四齣「旅といふに心のとどかざるは流石(さすが)あどけなき傾城気質(カタギ)」
*武蔵野〔1887〕〈山田美妙〉上「応答の内にはいづれも武者気質(カタギ)の凜々しい処が見えて居たが」
【漢字辞典】
「かたぎ」を漢字で書くと「気質」と表記する。