【意味】
聞こえよがしとは、気付かないふりをして、わざと聞こえるように悪口や嫌味を言うこと。
【語源・由来・成り立ち】
聞こえよがしの語源・由来について、「聞こゆ」の命令形である「きこえよ」に接尾詞「がし(=〜といわんばかり)」が付いた語。「これ見よがし」「死ねよがし」などと同じように、命令形に「がし」がついた語である。
近世以降、「がし」は、命令語のあとに付き、願望や希望をあらわす。
【実例・用例】
*浮雲〔1887〜89〕〈二葉亭四迷〉一・五「後の方でお政がさも聞えよがしの独語(ひとりごと)」
*抱擁家族〔1965〕〈小島信夫〉一「二時間ばかりして、きこえよがしにうめいても」
【漢字辞典】
「きこえよがし」を漢字で書くと「聞こえよがし」と表記する。