【意味】
硬派(こうは)とは、女性との交遊を軟弱として、男らしさや強さに価値をおく人びと。
【語源・由来・成り立ち】
硬派(こうは)の語源・由来について、「軟派(なんぱ)」に対する語であり、明治時代につくられた和製漢語。「強硬派」の意味。
当初は政治的活動における過激な主義をもっている党派をさしたが、そこから新聞や雑誌などで政治・経済やその分野の記者を意味するようになった。
さらには取引相場で強気に動く人や、やたらに男らしさや腕力を誇示したがる学生をも、ひっくるめて硬派と呼ぶようになった。いわゆる番長や戦前の旧制高校などにおけるバンカラもこの一種とされる。
【実例・用例】
*ヰタ・セクスアリス〔1909〕〈森鴎外〉「その頃の生徒仲間には軟派と硬派とがあった」
*浅草紅団〔1929〜30〕〈川端康成〉一六「もちろん浅草公園でも、いはゆる硬派(カウハ)の『義団』時代は過ぎたけれども」
【漢字辞典】
「こうは」を漢字で書くと「硬派」と表記する。