【意味】
行李(こうり)とは、竹や柳で編んだ、衣類などを入れる箱型の物入れ。
【語源・由来・成り立ち】
行李(こうり)の語源・由来について、もともと官の使者、あるいは賓客を接待する官をあらわす古い中国語である。「行」は旅行、「李」は役人を意味し、それが転じて、旅の身支度や荷物を表し、さらに、荷物を入れる箱をさすようになった。
日本では、竹や柳、藤づるなどを編んで作り、小型のものは弁当箱としても用いられた。のちに衣類などを収納するものを言うようになった。
【使い方・実例・用例】
*一握の砂〔1910〕〈石川啄木〉手套を脱ぐ時「赤紙の表紙手擦(てず)れし 国禁の 書(ふみ)を行李の底にさがす日」
*測量船〔1930〕〈三好達治〉昼「彼女の小さな手携げ行李と」
【漢字辞典】
「こうり」を漢字で書くと「行李」と表記する。