【意味】
口取り(くちとり)とは、最初に出される酒の肴(さかな)。
【語源・由来・成り立ち】
口取り(くちとり)の語源・由来について、。「口取肴(くちとりざかな)」の略で最初に供する料理という意味。もともと本膳(ほんぜん)料理において、三方(さんぼう)に搗栗(かちぐり)、熨斗昆布(のしこんぶ)などをのせて、酒に添えて供したことに始まる。
なお「口」は「序の口」「宵の口」のように、最初の方という意味がある。
【実例・用例】
*浄瑠璃・心中万年草〔1710〕中「土器を三宝に、口とりはのしこぶ」
*吾輩は猫である〔1905〜06〕〈夏目漱石〉二「寒月君は面白さうに口取の蒲鉾を箸で挟んで」
【漢字辞典】
「くちとり」を漢字で書くと「口取り」と表記する。