【意味】
腐っても鯛(くさってもたい)とは、本来価値のあるものは、いたんで駄目になったようでも、なおその値打ちを保つということのたとえ。
【語源・由来・成り立ち】
腐っても鯛(くさってもたい)の語源・由来について、「めでたい」にも通じると縁起の良い魚とされる「鯛(たい)」は、仮に腐ろうとも、鯛は鯛であることに変わりはないということに由来することわざ。
本来タイは味のバランスもよく、高度不飽和脂肪酸が少ないため変質がしにくい特徴をもつことから、多少古くなっても美味であるため、本当に良いものは悪くなったようでも価値は失わないことのたとえに用いられた。
【使い方・実例・用例】
*浮世草子・浮世親仁形気〔1720〕四・二「布子着せても美人には人が目を付る。くさっても鯛(タイ)とはよういうた物じゃ」
*助左衛門四代記〔1963〕〈有吉佐和子〉終・二「世が世であればといわれる垣内家も木本家も、〈略〉腐っても鯛だけのことはあったといえば云えるかもしれない」
【漢字辞典】
「くさってもたい」を漢字で書くと「腐っても鯛」と表記する。