【意味】
まな板の鯉(まないたのこい)とは、相手のなすがままになるよりほかにどうしようもない状態。死を待つよりほかに方法のない運命のたとえ。俎上(そじょう)の魚。
【名前の由来語源・成り立ち】
まな板の鯉(まないたのこい)の名前の由来語源について、まな板の上の鯉は、ただ調理されるのをじっと待つしかないことからのたとえ。
また、鯉はまな板の上にのせるとまったく動かないといわれ、そこから、死ぬ運命を潔く待つたとえとしても使われる。
【使い方・用例・実例】
*浄瑠璃・花衣いろは縁起〔1742〕四「わいらふたりはまな板の魚、焼いてくはふが煮てくはふが」
*歌舞伎・都鳥廓白浪(忍ぶの惣太)〔1854〕三幕「好める酒の熟酔に、横にころりと俎板(マナイタ)の鯉(コヒ)の相伴一料理」
【漢字辞典】
「まないたのこい」を漢字で書くと「俎板の鯉」と表記する。