【意味】
御強(おこわ)とは、赤飯。もち米を蒸した米飯のこと。
【語源・由来・成り立ち】
御強(おこわ)の語源・由来について、もともと女房詞の「こわいい(強飯)」が変化した言葉である。強飯とはこわい(堅い)飯のことで、かつてはうるち米を蒸したものをそう呼んだ。
中世から近世にかけて米を炊くことが一般化していくと、主にもち米を蒸したものを「こわいい」、「おこわ」と呼ぶようになった。炊き上げたご飯に対し、独特のもちもちとした食感と甘味がある。赤飯もおこわに含まれ、狭義では赤飯のことを指す。
(※)女房詞(にょうぼうことば)とは、室町初期頃,御所や仙洞御所に仕える女房たちによって使用され始めた一種の隠語
【使い方・実例・用例】
*歌舞伎・鳥辺山心中(宝永三年)〔1706〕「是は上の町の質屋の娘子ぢゃ、此中呼び迎へ、今日おこはを配った」
*雑俳・銭ごま〔1706〕「ましかくに重うつむけて出すお強」
【漢字辞典】
「おこわ」を漢字で書くと「御強」と表記する。