【意味】
三文判(さんもんばん)とは、出来合いの安価な印判。
【語源・由来・成り立ち】
三文判(さんもんばん)の語源・由来について、「三文」とは、一文銭三枚の価、転じて値段のごく安いこと、値打ちのないことを意味した。「二束三文」「三文の価値もない」などの三文もその意味である。
江戸時代に印判を日常的に所持していない庶民は、捺印の必要が生じると、これを求めてように当てた。「三文判」の名が定着した結果、のちに売価は変わっても、既製で売り出される祖末な印刷の称として言われ続けるにいたった。
【実例・用例】
よく使われる用例は「二束三文」「三文の価値もない」のことわざである。
*雑俳・川傍柳〔1780〜83〕一「三文判はいくらだとたわけもの」
*歌舞伎・花街模様薊色縫(十六夜清心)〔1859〕三幕「知らねえ者が見た日にゃあぶっこぬきの三文判(さんモンバン)字性も朧に分からねえが」
【漢字辞典】
「さんもんばん」を漢字で書くと「三文判」と表記する。