白湯/素湯(さゆ)

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【意味】

白湯(さゆ)とは、水を沸騰させた湯で、茶などを浸出していないものをいう。白湯を冷やしたものを湯冷ましという。

【語源・由来・成り立ち】

白湯(さゆ)の語源・由来について、罪のないことを「潔白」というように、「白」には色の白だけでなく、何もないとか純粋なという意味もあることが語源・由来となっている。また「スユ(素湯)」が転じたものともされている。

【解説】

白湯は水そのものの味が直接味覚に感じるので、使用する水の水質がよくなければならない。とくに水道水では塩素を含むため、十分に沸騰させることが味のよい白湯をつくる条件である。白湯はまた、南部鉄などの鉄分の溶けにくい茶釜(ちゃがま)、鉄瓶などで沸かしたものが味がよいといわれる。白湯は薬の服用などに用いられる。薬の成分によっては、茶で飲むとタンニンなどと反応し、効力が減退するおそれがあるからである。

【実例・用例】

*浮世草子・好色一代女〔1686〕六・三「ひとつもある衣類を売絶て、明日の薪に棚板をくだき、ゆふべは素湯(サユ)に煎豆歯にのせるより外なし」

*浄瑠璃・心中刃は氷の朔日〔1709〕上「両人ながら、お茶はゑたべませぬ。そんならさゆでも上げましょか」

【漢字辞典】

「さゆ」を漢字で書くと「白湯」「素湯」と表記する。

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