霜焼け(しもやけ)

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【意味】

摂氏五〜一〇度という軽度の低温環境にあって起こる一種の血管麻痺。血のめぐりが悪くなり、かゆみを伴う。貧血性、腺病質、多汗症、栄養不足などの者がなりやすく、小児と女性に多い。凍瘡(とうそう)。ゆきやけ。しもばれ。

【語源・由来】

「霜焼け」の古い言い方は「しもくち(霜朽)」で、中世末期の「羅葡日対訳辞書」「日葡辞書」に「しもばれ(霜腫)」があらわれる。「随筆・嬉遊笑覧‐六下」の「契沖云しもくちは俗に霜ばれといふ」は、「しもくち」が江戸時代には古語化していることを示す。

現代共通語の「しもやけ」は、近世初期に「しもばれ」と「ゆきやけ」との混淆により成立したとされる。

現代方言では、日本海側の豪雪地帯に分布する「ゆきやけ」と太平洋側の「しもやけ」とが対立し、青森県・秋田県北東部・岩手県に「しみばれ」類、紀伊半島・九州に「しもばれ」が分布する。語構成のうえからみると、前半部は原因を、後半部は症状の見立てを表わすが、「…はれ(腫)」は「…やけ(焼)」を取り巻くように分布するところから、前者が古いものと推定される。

【漢字辞典】

「しもやけ」を漢字で書くと「霜焼け」と表記する。

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