【意味】
しらをきるとは、わざと知らないふりをする。何くわぬ顔をする。しらばくれる。
【語源・由来・成り立ち】
しらをきるの語源・由来について、「白(しら)」は当て字で「知らぬ」の「しら」とする説、ありのままである意・純粋である意を表す「しら」とする説がある。
なお、「白白しい(しらじらしい)」という語は、「シロ(白)ア(顕)」の約「シラ」を重ねたとする説があり、本来は白く見える状態やあきらかなさまをいったものという。
【実例・用例】
*坊っちゃん〔1906〕〈夏目漱石〉四「証拠さへ挙がらなければ、しらを切(キ)る積りで図太く構へて居やがる」
*壺中庵異聞〔1974〕〈富岡多恵子〉一〇「そのことをたしかめられても最後までシラを切り通しただろう」
【漢字辞典】
「しらをきる」を漢字で書くと「白を切る」と表記する。