【意味】
袖にする(そでにする)とは、その物事を重んじないで、疎略にすること。おろそかにする。また、人を冷淡にあしらい、邪魔者あつかいにする。のけものにする。袖になす。
【語源・由来・成り立ち】
袖にする(そでにする)の語源・由来について、袖は身ごろの左右にあり中心から離れた付属物であることから、大切なものとして見ない、ないがしろにする意味が生じたとされる。
また、袖とは舞台の両脇のことで、そこは観客からは見えない、つまり重要なところではないという意からとする説もある。
とくに異性に対して冷たくするときに使われるが、江戸時代には「商いを袖にする」など、物事を粗略に扱う意味でも用いられている。
【使い方・実例・用例】
*浮世草子・傾城歌三味線〔1732〕一・三「娘のおぎんをそでにして、小女郎に心を尽す聟なれば」
*多情多恨〔1896〕〈尾崎紅葉〉前・七・三「阿母様(おっかさん)まで他(ひと)を袖にして、ええ、水臭い」
【漢字辞典】
「そでにする」を漢字で書くと「袖にする」と表記する。