【意味】
其方(そなた)とは、対称。下位の相手、もしくは対等の相手に用いる。「こなた」より相手を低く遇し、「そち」よりは待遇価値が高い。
【語源・由来・成り立ち】
其方(そなた)の語源・由来について、中世では丁寧な言い方で、同等あるいは目下の者に対して親愛とごく軽い敬意を表わしたが、近世では敬意を失い、対等もしくは目下に対して用いられた。
【実例・用例】
*栄花物語〔1028〜92頃〕玉の飾「祇園の東、大谷と申して広き野侍り。そなたになんおはしますべきなり」
*延慶本平家物語〔1309〜10〕四・水島津合戦事「平家是を見て五百余艘の船を二百余艘そなたへ指うけ」
【漢字辞典】
「そなた」を漢字で書くと「其方」と表記する。