【意味】
すったもんだとは、種々の意見が出たり、さまざまの出来事が起こったりして、収拾のつかなくなること。「てんやわんや」「やっさもっさ」も同じ意味。
【語源・由来・成り立ち】
すったもんだの語源・由来について、漢字で書くと「擦った揉んだ」となり、動詞「擦る」と「揉む」からできた語。
江戸時代にはあれこれと勝手を言うさまの意の「すったのもじったの」という語もあった。
「擦る」はこする、「揉む」は両手でこすり合わせる。似た手の動作を重ねることで、あれやこれやのさまを表したことからの語。
【使い方・実例・用例】
*内地雑居未来之夢〔1886〕〈坪内逍遙〉九「スッタモンダしてゐますうちに、〈略〉俄に病気が重りまして、ツイ死亡って仕舞ひました」
*足跡〔1909〕〈石川啄木〉「然うして擦った揉んだと果しなく諍ってるのが」
*抱擁家族〔1965〕〈小島信夫〉一「すったもんだして奥さんは家を出ようとまでいうのよ」
【漢字辞典】
「すったもんだ」を漢字で書くと「擦った揉んだ」と表記する。