シャバ/娑婆【しゃば】

スポンサーリンク
 

【意味】

娑婆(しゃば)とは、自由を束縛された軍隊、刑務所(牢獄)、遊郭などの内にいる人々から見た、外の一般人の自由な世界。また、のびのびとした気ままな世界。

【語源・由来・成り立ち】

娑婆(しゃば)の語源・由来について、娑婆はもともと仏教語であり、「忍耐」を意味するサンスクリット語「saha」の音写である。

この世の中は煩悩があり、外は苦しみを耐え忍ばなければならない俗世であるため、「忍土」と漢訳され、自由のない世界は「娑婆世界」や「娑界」と呼ばれた。

近世、吉原遊郭が極楽にたとえられたことから、それに対する外の世界を「しゃば」と言うようになった。現代でも刑務所などからみた自由な世界をシャバと呼ぶことがある。

【使い方・実例・用例】

*坊っちゃん〔1906〕〈夏目漱石〉一一「新橋へ着いた時は、漸く娑婆(しゃば)へ出た様な気がした」

*癩〔1934〕〈島木健作〉三「今度出たら、今度シャバに出たらと、そればっかり考へてゐたら、そのとたんにこんな業病にかかってしまって」

【漢字辞典】

「シャバ」「しゃば」を漢字で書くと「娑婆」と表記する。

スポンサーリンク