【意味】
鯱張る(しゃっちょこばる)とは、緊張してかたくなる。しゃちこばる。しゃっちょこばる。
【語源・由来・成り立ち】
鯱張る(しゃっちょこばる)の語源・由来について、「しゃっちょこ」は「しゃちほこ」の音が転じた語。「しゃちほこ(鯱)」は空想上の海の怪物で、火除けのための城のための屋根の飾りとした。
その姿は、いかにもいかめしいものであったため、「しゃちほこばる」の元々の意味はいかめしく構えることだった。
現在の意味は、緊張してこわばるだが、いかめしいしゃちほこの様子にたとえたもの。
なお中世に「しゃちこばる」という語があり、この方が古い。意味は同じであり、たがいになにかしら関連があるとされる。
【使い方・実例・用例】
*或る女〔1919〕〈有島武郎〉前・一八「而して息気もとまる程身内がしゃちこばってしまってゐた」
*堕落〔1965〕〈高橋和巳〉一・五「賞状をしゃちこばって受取っている青木自身の小さな像が」
【漢字辞典】
「しゃっちょこばる」を漢字で書くと「鯱張る」と表記する。