掌【たなごころ】

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【意味】

掌(たなごころ)とは、手のうちがわ。物をうけ支え、にぎりこむところ。手のひら。たなうら。たなうち。たなそこ。

【語源・由来・成り立ち】

掌(たなごころ)の語源・由来について、たなごころの「た」は「て(手)」の交替形である。たとえば「手」を「た」という語には「たむけ(手向け)」や「たおる(手折る)」などがある。

「な」は「の」にあたる連体助詞で、「たな」は「手の」を意味し、たなごころは「手の心」を意味する。「こころ(心)」には「中心」の意味、「うら(心)」と同源である「裏」の意味するほか、中国語の「掌(手心)」の意訳の三通りの解釈があるとされる。

【実例・用例】

よく使われる用例として「握れば拳開けば掌(にぎればこぶしひらけばてのひら)」のことわざがある。意味は握れば拳開けば掌とは、たとえ同じ物でも、気持ちや状況しだいで様々に変化するということ。

*観智院本類聚名義抄〔1241〕「掌 タナココロ タナウラ ツカサトル タナソコ」

*名語記〔1275〕一〇「たなごころ、如何。掌也。手のこころを、たなごころといへる也。手に物をいひくはふる時は、かならず、たなと、いはるる也。それは、てのといふべきを、たなといへる也」

【漢字辞典】

「たなごころ」を漢字で書くと「掌」と表記する。

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