【意味】
手薬煉引く(てぐすねひく)とは、十分に準備して機会を待つ。あらかじめ用意して待ち構える。
【名前の由来語源・成り立ち】
手薬煉引く(てぐすねひく)の名前の由来語源について、「薬煉(くすね)」とは、松ヤニを油で煮て、練り混ぜたもので、粘着力が強く、弓の弦に塗って強度を増すのに用いるもの。
戦いの前に、手に薬煉をとって弓に塗り、準備を万端に整えて敵を待つことから、あらかじめ用意して待ち構える意味となった。
【使い方・用例・実例】
*浮雲〔1887〜89〕〈二葉亭四迷〉一・五「先程より疳癪の眥(まなじり)を釣り上げて手ぐすね引て待ッてゐた母親のお政は」
【漢字辞典】
「てぐすねひく」を漢字で書くと「手薬煉引く」と表記する。