【意味】
チンドン屋(ちんどんや)とは、人目につく姿で、鉦(かね)・太鼓・三味線、また、トランペットやクラリネットなどの楽器を鳴らしながらにぎやかに町をねり歩き、商店や劇場などの広告宣伝を行なう職業。
【語源・由来・成り立ち】
チンドン屋(ちんどんや)の語源・由来について、「チンドン」は、鉦の「チン」という音と胴太鼓の「ドン」という音を組み合わせた擬音から成立したと考えられる。
また「チンドン屋」という言葉は、明治11年12月11日の『郵便報知新聞』見出し「チンドン屋よろしく大道飴売」や、明治22年10月6日の『東京日日新聞』見出し「条約改正論戦、チンドン屋総出の形」などに見られるように、明治初期から存在していたとされる。
【実例・用例】
*真理の春〔1930〕〈細田民樹〉この歓び・四「このチンドン屋(ヤ)は、すっかり進の気に入ったのか、その洋傘を受けとると」
*虹〔1934〜36〕〈川端康成〉「ちゃうど店じまひに雇はれたチンドン屋みたいに」
【漢字辞典】
「ちんどんや」を漢字で書くと「チンドン屋」と表記する。