【意味】
虎の巻(とらのまき)とは、教科書の内容を解説した本。手軽な参考書。あんちょこ。とらかん。
【名前の由来語源・成り立ち】
虎の巻(とらのまき)の名前の由来語源について、「虎の巻」とは、中国古代の兵法書『六韜(りくとう)』の一遍、「虎韜の巻(ことうのまき)」が略されてできた言葉だと言われる。
「韜」とは剣や弓などを入れる袋のことで、ここでは広く兵法の秘策を意味する。『六韜』は、「文韜」「武韜」「龍韜」「虎韜」「豹韜」「犬韜」の6巻から成り、このうち、特に「虎韜の巻」には、陣を張る法や包囲を脱する法など、兵法の極意が記されている。
そこから、「虎の巻」は秘伝書の意味で使われるようになり、さらには、教科書の解説本なども意味するようになった。
【使い方・用例・実例】
*最新百科社会語辞典〔1932〕「とらのまき 虎の巻 〔隠〕大切な重宝な参考書」
*鉛筆ぐらし〔1951〕〈扇谷正造〉見だしのモザイク「各省の局長課長連の中には虎の巻とか、予想問題集を集めて」
【漢字辞典】
「とらのまき」を漢字で書くと「虎の巻」と表記する。