【意味】
月並み(つきなみ)とは、平凡で新鮮みのないこと。とりたてて変わった点のないこと。常套陳腐なこと。
【名前の由来語源・成り立ち】
月並み(つきなみ)の語源・由来について、もともとは毎月行うことを「月並み」と呼び、俳句などの月例会のことを「月並み会」といった。
「月並み」が今のような意味に転じていったのは、歌人である正岡子規が俳句確信運動を展開するにあたり、自分たちの新しい俳句に対して、伝統的な旧派の俳句を「月並み調」と呼んで批判したことによる。そこから陳腐さやマンネリズムを非難するような一般語となった。
【使い方・用例・実例】
よく使われる用例として「月並みではございますが…」がある。とりたて大したことではありませんがという意味。
*吾輩は猫である〔1905〜06〕〈夏目漱石〉二「そんな月並みを食ひにわざわざここ迄来やしないと仰しゃるんで」
*無名作家の日記〔1918〕〈菊池寛〉「が、俺のペンから出て来る台辞(せりふ)は月並みの文句ばかりだ」
【漢字辞典】
「つきなみ」を漢字で書くと「月並み」「月次」と表記する。