【意味】
突っ慳貪(つっけんどん)とは、とげとげしくものを言ったり、乱暴なふるまいをしたりするさま。
【語源・由来・成り立ち】
突っ慳貪(つっけんどん)の語源・由来について、物惜しみすること、けちで欲深いことの意の「慳貪(けんどん)」が語源とされ、次第に他人に対して無愛想で乱暴な態度をあらわすという用法に変化していった。「突っ」は、下の語を強調する接頭語である。
なお、江戸時代にそばやうどんを盛る器である「倹飩(けんどん)」は、「慳貪」と同根源と考えられている。また、「丼」は、盛切りの鉢を「ケンドン振りの鉢」といったものが、これが略され「ドンブリ振りの鉢」となり、「ドンブリ」となったとする説がある。
【実例・用例】
*第三者〔1903〕〈国木田独歩〉一三「少し気に入らんことがあると〈略〉突剣(ツッケン)どんに僕の妻に当て見たり」
*弱い結婚〔1962〕〈小島信夫〉「山村の奥さんがつっけんどんにささやきかえしている」
【漢字辞典】
「つっけんどん」を漢字で書くと「突っ慳貪」と表記する。