【意味】
爪楊枝(つまようじ)とは、歯の間にはさまった物を取り去ったり、食物を刺したりするのに用いる楊枝のこと。小ようじ。
【語源・由来・成り立ち】
爪楊枝(つまようじ)の語源・由来について、「爪楊枝」はもともと仏教と関わりのある道具であり、昔は歯の垢を取り除いて清潔にするために使われていた道具である。
「爪楊枝」は当初は「総楊枝(ふさようじ)」や「房楊枝(ふさようじ)」って呼ばれていた。昔はこの道具を作るのに「楊柳(ようりゅう-柳のこと)」という植物が使われていたが、この「楊柳」の先端を叩いて「ふさ」のような形にしたところから「ふさようじ」って呼ばれるようになった。
これが「爪(つま)」という表現に変わったのは、「楊枝」の先端が尖った形に変化していき、「爪先の代わりに使うもの」という意味が含まれるようになったのが由来とされる。
【実例・用例】
*浮世草子・傾城色三味線〔1701〕大坂・六「こぎくの五折、爪楊枝(ツマヤウジ)をさしこみ」
*海に生くる人々〔1926〕〈葉山嘉樹〉三五「彼は、寝床の縁板の隅に、セルロイドの妻楊枝を作って置いてあった」
【漢字辞典】
「つまようじ」を漢字で書くと「爪楊枝」と表記する。