勿忘草/忘れな草【わすれなぐさ】

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【意味】

ムラサキ科の多年草。ヨーロッパ原産で、観賞用に栽培される。高さおよそ三〇センチメートル。葉は長楕円形または倒披針形で、茎とともに軟毛がある。春から夏にかけて、碧紫色の小花を多数つけ、尾状にまいた総状花序をつくる。わするなぐさ。

【名前の由来語源・成り立ち】

わすれなぐさの名前の由来は、英名「フォーゲット・ミー・ノット(forget-me-not)」の訳語とされており、ドイツの伝説にもとづいている。

昔、若い騎士が恋人と川べりを散歩中に、恋人が川を流れていく青い花を欲しがり、騎士が川に飛び込んで取ろうとしたが、急流に流されてしまう。助からないと思った騎士は最後の力を振りしぼって恋人に花を投げて、私を忘れないでと叫ぶと同時に流れに飲み込まれたという。

【用例・実例】

*桐の花〔1913〕〈北原白秋〉白き露台・白き露台「仏蘭西のみやび少女がさしかざす忽忘草(ワスレナグサ)の空いろの花」

【漢字辞典】

「わすれなぐさ」を漢字で書くと「勿忘草」と表記する。

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