【意味】
野次馬(やじうま)とは、物見高いこと。また、自分とは無関係なことにむやみと口出しをしたり、他人のしり馬に乗って無責任に騒ぎたてたり、見物に出たりすること。また、その人。
【名前の由来語源・成り立ち】
野次馬(やじうま)の名前の由来について、老いた雄馬のことを「親父馬(おやじうま)」といい、「おやじ」が「やじ」と略されて「やじうま」となったもの。老いた馬は仕事の役に立たないことから、転じて、役にも立たないことに興味を持って、無責任に騒ぎ立てる人のことをいうようになったとされる。
ほかに、「やじ」は「やんちゃ」が転じたもので、「やんちゃ馬」から出た言葉とする説などもある。
江戸時代から使われる言葉で、「野次」と書くのは当て字。ちなみに、「野次を飛ばす」「野次る」の「野次」は「野次馬」を略したもの。
【用例・実例】
*浮雲〔1887〜89〕〈二葉亭四迷〉二・八「悪戯な妄想奴が野次馬(ヤジウマ)に飛出して来て」
【漢字辞典】
「やじうま」を漢字で書くと「野次馬」「彌次馬」と表記する。