【意味】
ことごとく(悉く)とは、多くの事物が例外なく一致するさま。すべて。
【語源・由来・成り立ち】
ことごとく(悉く)の語源・由来について、「ことごと(悉)」は上代からある語であり、「事」を重ねることで物事のすべてを表した「事事」からできた語。
「すっかり」「残らず」「全部」を意味する副詞に接尾語「く」がついた語。
「ことごとく」は、平安以降に見られるようになった語形であって、はじめは漢文訓読系の文章で用いられたとされる。
【使い方・実例・用例】
*虎明本狂言・秀句傘〔室町末〜近世初〕「あれはことことくからかさに付ての秀句で御ざる」
*尋常小学読本〔1887〕〈文部省〉五「日夜いとなみ作りしかば、数日にして、ことごとく成りたりとぞ」
【漢字辞典】
「ことごとく」を漢字で書くと「悉く」「尽く」と表記する。